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会社(法人)の場合は、次の決算種類を作成します。
■貸借対照表 ■損益計算書 ■製造原価報告書(製造業) ■利益処分計算書/株主資本等変動計算書
■個別注記表 ■勘定科目内訳明細書
個人事業者は、所得税の確定申告書に一定様式の決算書(青色決算書)を添付しなければなりません。独自に作成してもニ度手間になるので、通常は税務用の決算書(青色決算書)を作成します。
ここからは、会社(法人)が作成する決算書の話です。個人事業者の決算書については、個人事業者の決算と申告 を参照してください。また、会社の決算手続きについては、
(法人の) 決算・申告の手順
を参照してください。
また、(新)会社法と決算書類については、「
会社法と決算書類
」を参考にしてください。
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貸借対照表
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◆平成18年4月まで
報告式と勘定式がありますが、通常は勘定式で作成します。下の様式は勘定式の雛型です。
貸 借 対 照 表
株式会社○○商事 平成 年 月 日現在 (単位:円) |
資 産 の 部 |
負 債 の 部 |
流動資産
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流動負債 |
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固定資産
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固定負債 |
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資 本 の 部 |
繰延資産
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資本金
法定準備金
任意積立金
当期未処分利益
(内当期純利益) |
20,000,000 852,000 6,500,000 1,320,000
(1,100,000) |
資産合計 |
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負債資本合計 |
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● |
流動資産 |
現金、預金、売掛金、棚卸商品など |
● |
固定資産
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減価償却資産、土地等の非償却資産、投資等
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●
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繰延資産
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税法上の繰延資産は
(商法の規定によらないものなので)
、「長期前払費用」として記載するのが一般的です。
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● |
流動負債 |
買掛金、未払金、預り金、短期の借入金など |
● |
固定負債 |
長期(返済期間が1年以上)の借入金など |
流動性の高い順に記載します。資産であれば現金化し易い順、負債であれば決済(消却)し易い順に科目を並べます。この原則を 「流動性配列」 といいます。
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◆平成18年5月以降(新会社法施行後)
「資本」が「純資産」に呼称変更され、「自己株式・評価/換算差額等・新株予約権」等を含めることになりました。
また、当期純利益(損失)は貸借対照表には記載せず「前期繰越剰余金(損失金)±当期純損益」を「繰越利益剰余金」として記載し、その他の純資産の期中変動とともに「株主資本等変動計算書」に表示します。
貸 借 対 照 表
株式会社○○商事 平成 年 月 日現在 (単位:円) |
資 産 の 部 |
負 債 の 部 |
流動資産
|
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流動負債 |
|
固定資産
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固定負債 |
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純 資 産 の 部 |
株式資本
資本金
利益準備金
任意積立金
繰越利益剰余金
自己株式 評価・換算差額等 新株予約権 |
20,000,000 852,000 6,500,000 1,320,000 |
繰延資産
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資産合計 |
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負債純資産合計 |
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損益計算書
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報告式と勘定式がありますが、通常は報告式で作成します。下の様式は報告式の一例です。
平成18年5月以降(新会社法施行後)
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新会社法施行前と変わった点は
◆経常損益・特別損益の区分の廃止
◆当期損益を表示し、繰越損益金を含めない(この部分は株主資本等変動計算書に表示) |
損 益 計 算 書
株式会社○○商事 自平成 年 月 日 至 年 月 日 (単位:円) |
売上高
売上原価
期首棚卸高
当期仕入高
小 計
期末棚卸高
売上総利益 |
7,850,000
81,251,000
89,101,000
7,320,000 |
123,456,000
81,781,000
41,675,000
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販売費及び一般管理費
人件費
地代家賃
:
租税公課
:
当期営業利益 |
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*******
2,654,200 |
:
当期経常利益 |
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1,925,000 |
特別損益
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税引前当期利益
法人税・住民税・事業税
税引後当期利益
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1,925,000
825,000
1,100,000
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● |
法人税等は最終行に、別個に記載します。ここに記載する税額は、当期中間申告額と確定申告額の合計額(年税額)です。
当期確定申告額は、貸借対照表では流動負債の部に「未払法人税等」の科目で記載します。この金額は確定申告分だけです(ただし、中間申告分も未払いの場合は中間申告分も含めます)。 |
● |
営業外損益の部に記載するもの
■営業外利益
⇒
受取利息、受取配当金、有権証券評価益、還付税など
■営業外費用
⇒ 支払受取、有権証券評価損など |
● |
特別損益の部に記載するのは、経常的には発生しない損益です。
■特別利益
⇒ 固定資産売却益など
■特別損失
⇒ 固定資産売却損、貸倒損失など |
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■
製造原価報告書
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製造業では売上原価を構成する「当期製品製造原価」を、損益計算書の付属明細書として作成します(内容は省略)。 |
■
利益金処分計算書/株主資本等変動計算書
◆利益金処分計算書(損失金処理計算書)
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利益処分(又は損失金の処理)は株主総会(有限会社では社員総会)で承認を受けなければなりませんから、商法では「利益の処分又は損失の処理に関する議案」といいます。
利 益 金 処 分 計 算 書 |
Ⅰ
当期未処分利益
前期繰越利益
当期利益
( ○○積立金取崩 )
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220,000
1,100,000
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1,320,000
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Ⅱ
利益金処分額
役員賞与
株主配当金
利益準備金
( ○○積立金 )
別途積立金
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500,000
50,000
600,000 |
1,150,000 |
Ⅲ
次期繰越利益 |
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170,000 |
● |
積立金のうち目的を特定しないものを「別途積立金」といいますが、最も一般的な積立金です。 |
● |
当期利益は「税引後当期利益」です。
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◆株主資本等変動計算書
… 平成18年5月以降
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株 主 資 本 |
評価・換算差額等 |
新株予約権 |
純資産合計 |
資本金 |
資
本 剰 余 金 |
利 益 剰 余 金 |
自己株式 |
株主資本合計 |
その他有価証券評価差額金 |
評価・換算差額等合計 |
資本準備金 |
その他の資本剰余金 |
資本剰余金合計 |
利益準備金 |
その他の利益剰余金 |
利益剰余金合計 |
××積立金 |
繰越利益剰余金 |
前 期 末 残 高 |
20,000,000 |
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852,000 |
6,500,000 |
220,000 |
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当
期
変
動
額 |
新株の発行 |
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剰余金の配当 |
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利益準備金積立 |
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当期純利益 |
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1,100,000 |
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自己株式の処分 |
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小 計 |
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株主資本以外の変動額 |
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当期変動額計 |
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当 期 末 残 高 |
20,000,000 |
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852,000 |
6,500,000 |
1,320,000 |
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● |
当期末残高の各項目は、貸借対照表の各項目と一致しなければなりません。 |
●
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当期の利益処分に関するものは、議案として作成します。
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●
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株式譲渡制限会社(小規模会社)では、「自己株式・新株予約権・評価/換算差額等」は無関係でしょうから、実態即して不要な部分は省略して作成すればよいでしょう。
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■
個別注記表
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次の項目について記載しますが、会社の形態によって記載が必須か任意かが相違します。なお、会計監査人設置会社では他に2項目あります(略)。
○印 は記載が必須な事項です。
項 目
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株式譲渡制限会社
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株式譲渡非制限会社
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重要な会計方針に係る事項に関する注記 |
○ |
○ |
貸借対照表に関する注記 |
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○ |
損益計算書に関する注記 |
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○ |
株主資本等変動計算書に関する注記 |
○ |
○ |
税効果会計に関する注記 |
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○ |
リースにより使用する固定資産に関する注記 |
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○ |
関連当事者との取引に関する注記 |
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○ |
1株当たり情報に関する注記 |
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○ |
重要な後発事象に関する注記 |
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○ |
その他の注記 |
○ |
○ |
●重要な会計方針に係る事項に関する注記
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会計処理の原則及び手続並びに表示方法 |
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◆ |
資産の評価基準及び評価方法 |
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◆ |
固定資産の減価償却の方法 |
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◆ |
引当金の計上基準 |
◆ |
収益及び費用の計上基準 |
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◆ |
その他計算書類作成のための基本となる重要な事項 |
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会計方針の変更 |
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◆ |
会計処理の原則又は手続きを変更した場合は、その旨、変更の理由及びその変更が計算書類に与える影響の内容 |
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◆ |
表示方法を変更した場合は、その内容 |
●株主資本等変動計算書に関する注記
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◆ |
事業年度末日における発行株式数(種類株式を発行している場合は種類別の発行数) |
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◆ |
事業年度末日における自己株式数(種類株式を発行している場合は種類別の発行数) |
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◆ |
事業年度中に行った剰余金の配当に関する事項 |
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◆ |
事業年度末日後に行なう剰余金の配当に関する事項 |
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◆ |
事業年度末日において発行している新株予約権の目的となる株式数(種類株式を発行している場合は種類別の発行数) |
●その他の注記
…
会社の財産や損益の状態を正確に判断するために必要な事項
なお、貸借対照表・損益計算書等の末尾に注記事項を記載する場合は、この個別注記表の作成は不要です。 |
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また、注記表の作成に関する具体的な規定はありません。実態に即して適宜の形式で作成してください。 |
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■
勘定科目内訳明細書
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