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【債務超過と特別清算】


■ 特別清算の申立て

清算会社に債務超過の疑いがあるときは、清算人は裁判所に特別清算の申立てをする義務があります。

●「疑い」が要件で、実際は債務超過でなかったことが判明すれば、通常の清算に戻ります。

●特別清算は裁判所の監督下で強制的に債務を圧縮します。

  ◆債権者集会で協定が可決されれば、裁判所がこれを認可して債務を圧縮します。

  ◆協定が成立しない場合は、破産手続きに移行します。

この特別清算は、特例有限会社には適用されません。特例有限会社が債務超過の場合は、裁判所の監督下で 破産手続 が開始されます。

■ 債務免除

債務超過であっても、個人借入金等を免除してもらえれば債務超過でなくなる … 小さな会社ではよくあることですが、この場合は特別清算はしなくて済みます。

〔例〕 解散時の貸借対照表

資    産

1,000  

個人借入金

3,000   

資 本 金

欠 損 金

4,000  

△6,000  

合    計

1,000  

合    計

1,000  

個人借入金の免除を受けると

  借入金  3,000           免除益  3,000

資    産

1,000  

資 本 金

欠 損 金

4,000  

△ 3,000  

合    計

1,000  

合    計

1,000  

さて、このような状況では、いつ債務免除を受けるのがよいか? 解散前か、それとも解散後か? 

債務超過にある会社が清算する場合に残余財産がないと見込まれるときは、いわゆる期限切れ欠損金の損金算入が認められことになり、多額の債務免除益が計上されていても (債務免除益-期限切れ欠損金) とすることで所得金額を調整します。

残余財産がないと見込まれるか否かの判定は清算中の年度(の終了時点)で行いますので、解散年度で多額の債務免除を受けると「期限切れ欠損金の損金算入」の適用を受けることができず、課税所得が生じる可能性が大きくなります。

可能な限りの債務免除を受入れてもなお債務超過になる場合は、残念ながら 「特別清算或いは破産」 になります。特別清算・破産手続きについては、ここでは扱いませんから、詳しくは専門書等でお調べください。


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