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消費税申告書の書き方(一般用)

T 課税期間の税率が単一(8%)の場合

【1】

仮受消費税額の計算

まず申告書の@、A欄を計算します。

【申告書】

課  税  標  準  額

@

(1,000円未満切捨て)

消   費    税    額

A

@の6.3%相当額 

  

税込経理の場合

税  抜  経  理  の  場  合  

@欄

売上対価の返還(返品・

値引き・割戻し)の処理

別個に処理

総売上高の税抜額

総売上高

累計額

直接減額

純売上高の税抜額

純売上高

A欄

 

@欄の金額の6.3%相当額

@欄の金額の6.3%相当額

累計額の63/80

(注)国税分を先に計算してから、その17/63 相当額を地方税分とするため、税率を6.3%で計算します。税抜経理で消費税額を積上方式によって経理処理している場合は、A欄の金額を経理処理額とすることができます。この場合A欄の金額は、@欄の金額の6.3%丁度にはなりません。

【2】

課税売上割合及び仮受消費税額から控除する金額の計算(付表2

課税売上割合が100%未満の場合、仕入税額控除額は開始事業年度により

 

平成24(2012)年3月31日までに開始する事業年度

平成24(2012)年4月1日以後に開始する事業年度

95%未満

個別対応方式又は一括比例配分方式により控除税額を算定します

95%以上〜

100%未満

全額控除できます

1年間の課税売上高が5億円以下

全額控除できます

1年間の課税売上高が5億円超

個別対応方式又は一括比例配分方式により控除税額を算定します

仕入税額の全額を控除できない場合は、その明細を付表2に記載します。付表2での計算順序は、次の通りです。

課税売上割合

課税仕入等の税額(控除する仮払消費税額)

控除額

【付表2】

項          目

金            額

 

 

課税売上額(税抜き)

@

返還(返品・値引き・割戻し)差引後の税抜き額です

免税売上額

A

一定要件を満たす輸出取引 (課税売上割合の計算には、これも課税売上に含めます ) 

非課税資産の輸出等の金額、海外支店等へ移送した資産の価額

B

 

課税資産の譲渡等の対価の額

C

 @〜B の合計額(税抜き額)⇒申告書Nへ転記

 

課税資産の譲渡等の対価の額(Cの額)

D

上の金額と同額を記載

非課税売上額

E

資産の譲渡等の対価の額

F

 D+E (税抜き額)⇒申告書Oへ転記

課税売上割合(C÷F)

 

 95%以上か未満で控除額が異なります

 

課税仕入れに係る支払対価の額(税込み)

G

返還(返品・値引き・割戻し)差引後の税込み額です

課税仕入れに係る消費税額

H

上記金額の6.3%(G×6.3÷108)相当額

税抜経理で積上方式により経理処理し

ている場合は「仮払消費税」の合計額

とすることができます

課税貨物に係る消費税額

I

 

(*)

J

 

課税仕入れ等の税額の合計額

K

H〜Jの計

課税売上高が5億円以下かつ課税売上割合が95%以上の場合

L

上の金額と同額です

課税売上高が5億円超又は課税売上割高が95%未満の場合

Kのうち課税売上にのみ要するもの

M

課税品の仕入高、課税売上に関連する経費(主に販売費)など

Kのうち課税売上と非課税売上に共通して要するもの

N

経費(主に一般管理費)、固定資産の取得費等

個別対応方式により控除する課税仕入等の税額

O

M+(N×C÷F)

一括比例配分方式により控除する課税仕入等の税額

P

K×C÷F

 

 

(*)

Q

 

(*)

R

 

控除対象仕入税額

S

課課税売上割合が95%以上の場合はLの金額、95%未満の場合はO又はPの金額この金額を 申告書Cへ転記

控除過大調整税額 (*)

 

 

貸倒回収に係る消費税額

 

 

課税売上割合が95%未満の場合について詳しくは ⇒ 消費税小論集

(*)⇒ 控除税額の調整  消費税小論集

【3】

付表2の結果を転記し確定税額を計算する

付表2のSの金額を申告書のCへ転記し、以後の計算に進みます。

【申告書】

  (略)

B

 

控除対象仕入税額

C

付表2のSの金額

返還等対価に係る税額

D

返還(返品・値引き・割戻し)を直接減額している場合は記載不要

貸倒れに係る税額

E

 

控除税額小計

F

C+D+E

控除不足還付税額

G

 

差引税額

H

A+B−F ⇒年額です。この額をQへ転記。

中間納付税額

I

当期分の中間納付額を記載します

納付税額

J

H−I>0 の場合の金額

中間納付還付税額

K

H−I<0 の場合は還付請求します

修正申告

の場合 

 

L

 

 

M

 

課税売

上割合

課税資産の譲渡等の対価の額

N

付表2のCの金額を転記

資産の譲渡等の対価の額

O

付表2のFの金額を転記

中間納付額>年税額となる場合は、「還付を受けようとする金融機関等」の欄を記載して還付請求します。

【4】

地方消費税

消費税(国税)の計算をもとに、その17/63 相当額を計算します。

 

 

 

 

差引税額

Q

申告書Hの金額を転記

譲割

渡額

還付額

R

 

納税額

S

Q×17/63

中間納付譲渡割額

(21)

 

納付譲渡割額

 

S−(21)>0の場合

中間納付還付譲渡割額

 

S−(21)<0の場合は還付請求します

修申

正告

 

 

 

   合     計     額

 

消費税及び地方消費税の合計額(還付請求額の場合は−を付して記載)

【5】

 

その他の記入欄

●課税標準額に対する消費税額の計算の特例の適用 (旧表記=規則22条1項の適用)

消費税の処理を税抜経理で行っており、かつ代金の請求(領収)・支払(請求書の受領)の都度消費税を別途計上している場合が該当します。

●基準期間の課税売上高

基準年度は前前事業年度です。

U 課税期間の末日が平成26年4月1日以降で、5%と8%が混在する場合

【1】

付表2−(2) の作成

計算順序は、次の通りです。

課税売上割合

課税仕入等の税額(控除する仮払消費税額)

控除額

 

 税率3%適用分

税率4%適用分

税率6.3%適用分

合     計

 

 

課税売上額(税抜き)

@

返還(返品・値引き・割戻し)差引後の税抜き額です

 

免税売上額

A

 記載しません

 

非課税資産の輸出等の金額、海外支店等へ移送した資産の価額

B

 

課税資産の譲渡等の対価の額

C

 申告書のNへ

 

課税資産の譲渡等の対価の額(Cの額)

D

 

非課税売上額

E

 

資産の譲渡等の対価の額

F

 申告書のOへ

課税売上割合(C÷F)

 

 〔 %〕端数切捨て

 

課税仕入れに係る支払対価の額(税込み)

G

返還(返品・値引き・割戻し)差引後の税込み額です

 

課税仕入れに係る消費税額

H

(G×3÷103)

(G×4÷105)

(G×6.3÷108)

税抜経理で積上方式により経理処理している場合は「仮払消費税」の合計額とすることができる

課税貨物に係る消費税額

I

 

 

 

(*)

J

 

 

 

課税仕入れ等の税額の合計額

K

H〜Jの計

 

課税売上高が5億円以下かつ課税売上割合が95%以上の場合

L

Kの金額と同額です

 

課税売上高が5億円超又は課税売上割高が95%未満の場合

Kのうち課税売上にのみ要するもの

M

課税品の仕入高、課税売上に関連する経費(主に販売費)など

Kのうち課税売上と非課税売上に共通して要するもの

N

経費(主に一般管理費)、固定資産の取得費等

個別対応方式により控除する課税仕入等の税額

O

M+(N×C÷F)

一括比例配分方式により控除する課税仕入等の税額

P

K×C÷F

 

 

 

(*)

Q

 

 

 

 

(*)

R

 

 

 

 

控除対象仕入税額

S

課税売上割合が95%以上の場合はLの金額、95%未満の場合はO又はPの金額

 

控除過大調整税額 (*)

 

 

 

 

 

貸倒回収に係る消費税額

 

 

 

 

 

課税売上高が5億円超の場合は、課税仕入れ等の税額の全額を控除することはできませんので、M〜Pの記載が必要です。

課税売上割合が95%未満の場合について詳しくは ⇒ 消費税小論集

(*)⇒ 控除税額の調整  消費税小論集

【2】

付表1の作成

区        分    

税率3%適用分

税率4%適用分

税率6.3%適用分

合      計

課税標準額

@

税抜き額で、千円未満は切捨て

 申告書の@へ

消費税額

A

 @×0.03

@×0.04

@×0.063

 申告書のAへ

積上方式により経理処理している場合は「仮受消費税」の合計額とすることができます

控除過大調整税額

B

付表2-(2)の該当金額を転記します 

 申告書のBへ

控除対象仕入税額

C

 申告書のCへ

返還等対価に係る税額

D

 

 

 

 申告書のDへ

貸倒れに係る税額

E

 

 

 

 申告書のEへ

控除税額小計 (C+D+E)

F

 

 

 

 申告書のFへ

控除不足還付税額 (F-A-B)

G

 A+B < F  の場合

 

差  引  税  額    (A+B-F)

H

 A+B > F  の場合

 

合計差引税額 (H-G)

I

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 申告書のH又はGへ

地の

方課

消税

費標

税準

 控除不足還付税額

J

Gの金額を転記

Gの金額を転記

 

 差引税額

K

Hの金額を転記

Hの金額を転記

 

合計差引地方消費税の課税標準となる消費税額 (K-J)

L

 

 

 申告書のQ又はPへ

譲割

渡額

還付額

M

J×0.25

J×17÷63

 

納税額

N

K×0.25

K×17÷63

 

合計差引譲渡割額 (N-M)

O

 

 

 申告書のS又はRへ

I、L、O の計算では、結果がプラスの場合とマイナスの場合があり、マイナスの場合は還付請求になります。

【3】

付表1付表2-(2)の結果を転記し確定税額を算定する

課税標準額

@

付表1で計算済みになっているので、そのまま転記

消費税額

A

控除過大調整税額

B

控除対象仕入税額

C

返還等対価に係る税額

D

貸倒れに係る税額

E

控除税額小計

F

控除不足還付税額

G

付表1のIがマイナスの場合の金額

差引税額

H

付表1のIがプラスの場合の金額

中間納付税額

I

当期分の中間納付額を記載します

納付税額

J

H−I>0 の場合の金額

中間納付還付税額

K

H−I<0 の場合は還付請求します

修正申告

の場合

 

L

 

 

M

 

課税売

上割合

課税資産の譲渡等の対価の額

N

付表2-(2)のCの金額を転記

資産の譲渡等の対価の額

O

付表2-(2)のFの金額を転記

中間納付額>年税額となる場合は、「還付を受けようとする金融機関等」の欄を記載して還付請求します。

【4】

地方消費税

付表1の結果を転記し確定税額を算定する

 

控除不足還付税額

 P

付表1のLがマイナスの場合の金額

差引税額

Q

付表1のLがプラスの場合の金額

譲割

渡額

還 付 額

R

付表1のOがマイナスの場合の金額

納 税 額

S

付表1のOがプラスの場合の金額

中間納付譲渡割額

(21)

 

納付譲渡割額

 

S−(21)>0の場合

中間納付還付譲渡割額

 

S−(21)<0の場合は還付請求します

修申

正告

 

 

 

   合     計     額

 

消費税及び地方消費税の合計額(還付請求額の場合は−を付して記載)

【5】

その他の記入欄

●課税標準額に対する消費税額の計算の特例の適用 (旧表記=規則22条1項の適用)

消費税の処理を税抜経理で行っており、かつ代金の請求(領収)・支払(請求書の受領)の都度消費税を別途計上している場合が該当します。

●基準期間の課税売上高

基準年度は前前事業年度です。

 申告書の用紙などは 国税庁の該当ページ からダウンロードしてください

製作・著作 協進会    2015/11   改定 

 


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