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【平成22年度税制改正のポイント】

特殊支配同族会社における業務主宰役員給与の損金不算入制度 ⇒ 廃止

平成22年4月1日以後終了事業年度をもって廃止となりました。ただし、平成23年度の税制改正では …… 個人事業主との課税の不均衡を是正し、「二重控除」の問題を解消するための抜本的措置を講じる …… となっています。なお、別表14(1) は全く別の明細書に変更されました。

グループ法人税制

対象は100%グループ内の法人で、直接・間接に発行済み株式の全部を保有する普通法人及び協同組合等が該当します(連結対象法人より範囲が広い)。

■ 100%グループ法人間の取引

内           容

適 用 開 始

申  告  調  整

資産の譲渡

譲渡損益を繰延べ、グループ外への移転時に譲渡損益を計上する(対象となる資産を譲渡損益調整資産といいます)

平成22年10月1日以後開始事業年度から

別表4「40」( …… 資産移転等の譲渡利益又は譲渡損失)で加算・減算する

譲渡損益調整資産 ⇒ 固定資産・土地・有価証券・金銭債権・繰延資産(売買目的有価証券、簿価1,000万円未満の資産、棚卸資産を除きます)

寄附金

支出法人は全額損金不算入

受領法人は全額益金不算入

平成22年10月1日以後開始事業年度から

別表14(2)で損金不算入額を算定し、別表4で加算

別表4「18」(受贈益の益金不算入額)で減算

受取配当金

益金不算入の適用を受ける場合、負債利子額を控除せず全額が益金不算入になります

平成22年4月1日以後開始事業年度から

別表8(1)(改定)で益金不算入額を算定し、別表4で減算

■ 資本金が1億円以下の、100%(中小)子法人

資本金が1億円以下の法人であっても、親会社が資本金5億円以上の法人・相互会社等の100%子会社であれば、次の中小法人の特例は適用されません (平成22年4月1日以後開始事業年度から )。

軽減税率

年800万円相当額に対する税率(18%)は適用されず、全額30%になります

特定同族会社の留保金課税

適用除外にはなりません

貸倒引当金の法定繰入率

実績率での計算が必要です

交際費の定額控除

全額が損金不算入になります

欠損繰戻し還付

適用の延長、廃止など

延長

中小法人の交際費の定額控除額 = 年600万円

平成24年3月31日開始事業年度まで

別表15

中小企業者の少額(30万円)減価償却資産の即時償却

別表16(7)

試験研究費の法人税額特別控除

別表6(6)〜別表6(8)

中小企業者等が機械等を取得した場合の法人税額特別控除

別表6(11)

廃止

情報基盤強化設備等を取得した場合の法人税額特別控除

平成22年3月31日開始事業年度まで適用あり

別表6(21)

別表等の改正

別表1(1)

普通法人等の申告書

「期末現在の資本金の額又は出資金の額」の下に「同上が1億円以下の普通法人のうち中小法人等に該当しないもの」が追加され、これに該当するときは「非中小法人等」を○で囲みます。

その他、別表4等の引用番号が改正されています。

この区分は、平成22年4月1日以後開始事業年度から適用

別表4

所得金額の明細

減算欄に「受贈益の益金不算入額(18)」、「適格現物分配に係る益金不算入額(19)」の追加と、清算所得課税の廃止に伴う改正

 

別表3(1)

特定同族会社の留保金課税

所得基準額の計算に「受贈益の益金不算入額(別表4「18」)」が追加されました。これに該当する金額は「所得等の金額」に加算します。

別表4の引用番号の改正

別表8(1)

受取配当金の益金不算入

グループ法人税制の創設に伴い、「完全子法人株式等」が書き加えられています。

 

 

別表14(2)

寄附金の損金不算入額

「連結法人」が「完全支配関係がある法人」に変わっていますが、平成22年9月30日までに支出したものについては「連結法人」と読み替えます。

別表4の引用番号の改正

引用番号

別表7(1)「欠損金(別表4の引用番号)」、第6号様式(事業税の所得金額計算欄の別表4の引用番号) など

清算所得課税の廃止

清算所得課税が廃止され、通常の所得課税方式に移行することになりました。ただし

解散前と解散後では法人の性格が変わることから、みなし事業年度は従来どおり設けられます。

「期限切れ欠損金の損金算入制度」 が設けられることになっています。

債務超過にある会社が清算する場合に残余財産がないと見込まれるときは、いわゆる期限切れ欠損金の損金算入が認められ、多額の債務免除益が計上されていても、(債務免除益−期限切れ欠損金)とすることで所得金額を調整することになります。

期限切れ欠損金

期首利益積立金額 − 青色欠損金等の当期控除額

適用要件

確定申告書に「期限切れ欠損金の損金算入に関する明細書」(別表7(2))の記載があり、かつ、残余財産がないと見込まれることを説明する書類  が添付されていること。

残余財産がないと見込まれることを説明する書類 
清算が2期以上に亘る場合 清算結了までの年度 年度末の「処分価額による貸借対照表等」
清算結了年度 年度末の資産額が「0」である貸借対照表
清算が1年以内で結了する場合

事例

解  散  時 

清     算    年    度

現金      20

固定資産 280

借入金   1,000

資本金     300

欠損金  △1,000

       300

          300

 

欠損金の内訳

  当期欠損金         100

  前期〜6期前の欠損金  200 

     7期より前の欠損金    700

 

 

借入金については、資産売却で一部を返済し残額は免除を受けた

借入金 1,000

資産   280

免除益  720

現金は、清算費用に充て残額は「0」 

清算費用      20

現金    20

当期利益は  720 − 20 = 700 で、欠損金の消却に充てた

資産               0

資本金        300

欠損金      △  300

0   

  0      

期首利益積立金額 = △ 990

 

所得計算(別表4)

  当期利益            700

  青色欠損金         △  300

  期限切れ欠損金  △  400

  課税所得金額        0

@利益積立金額−青色欠損金等の当期控除額

    990−300= 690 

A当期利益 − 青色欠損金等の当期控除額

    700−300=400

@とAのうち少ない額

別表7(2)の改正  

V 民事再生等評価替えが行われる場合以外の場合の再生等欠損金の損金算入に関する明細書

 

 

 

  (27)〜(31)に改正はありませんが、「解散の場合」

  も同様に扱うため、「解散の場合」が追記されました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

V 民事再生等評価替えが行われる場合以外の場合の再生等欠損金の損金算入及び解散の場合の欠損金の損金算入に関する明細書

欠損金額の計算

適用年度終了の時における前事業年度以前の事業年度から繰越された欠損金額

27

990 

欠損金又は災害損失金の当期控除額

   (別表七(一)「2の計」)

28

300 

差 引 欠 損 金 額  (27)−(28)

29

690 

 所  得  金  額    (別表4「41の@」−(28))

 

400 

 当      期      控      除     額

31

 400 

別表4の改正

残余財産が確定した事業年度(清算の最終年度)に事業税の要納付額が生じる場合は、その年度の損金に算入します。地方法人特別税についても同じ扱いとなりますので、「事業税+地方法人特別税」の合計額を記入して所得金額から減算します。

非適格合併又は非適格分割型分割による移転資産等の譲渡利益額又は譲渡損失額 (36)

非適格の合併等又は残余財産の全部分配等による移転資産等の譲渡利益額又は譲渡損失額 (40)

改正

 

残余財産の確定の日の属する事業年度に係る事業税の損金算入額 (43)

追加

別表1の改正 … 決算確定日の左に ( 別表1(2)の場合は下に )、「残余財産の最後の分配又は引渡しの日」が追加されました。

平成22年10月1日以後の解散から適用されます。

なお、清算所得課税については 会社の解散と清算 を参照してください。


製作・著作: (有) 協進会    2010/05  ( 2010/09 改定 )


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